背中・腰の痛み・身長が縮む
〜 骨粗鬆症について 〜
骨の量が減って、骨折しやすくなった状態を骨粗鬆症といいます。痛みなどの自覚症状が出ないまま進むことが多く、転んだときや、ときには転んでいなくても骨折の原因になります。
最終的な診断は診察と検査によって行います。症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
01どんな病気ですか?
骨粗鬆症は、骨の量(骨密度)が減り、骨の内部の構造がもろくなることで、骨折しやすくなった状態です。背骨(椎体)・太ももの付け根・手首・肩の付け根などが折れやすい場所として知られています。骨そのものが減っていく過程では痛みが出ないことが多く、骨折して初めて気づく方が少なくありません。
脳神経外科のクリニックである当院が骨粗鬆症に取り組んでいるのは、この病気が背骨と歩行に直結するからです。背骨の圧迫骨折が起きると、背中や腰の痛み、背中の丸まり、身長の低下につながり、腰部脊柱管狭窄症などの神経の症状を併せ持つ方では歩きにくさがいっそう強まります。また、めまい・もの忘れ・手足のしびれで通院されている高齢の方は、もともと転びやすい状態にあることが珍しくありません。骨を守ることは、転倒・骨折を防ぎ、ご自身の足で歩き続けていただくための備えになります。
02主な症状
- 骨の量が減っていく段階では、自覚症状がないことが多い
- 背中・腰の痛み(背骨の圧迫骨折によるもの)
- 背中が丸くなってきた・身長が以前より縮んだ
- 軽く転んだ、しりもちをついた程度で骨折した
- 重いものを持ち上げたあとから背中が痛む
- 背骨の変形により、立ち上がりや歩行がつらくなる
03原因・なりやすい方
加齢に伴って骨の量は少しずつ減っていきます。女性では閉経後、骨を保つはたらきのある女性ホルモンが減ることで減少が早まるため、50代以降の女性に多くみられます。男性でも高齢になるにつれて増えていきます。
このほか、やせ型の方、ご家族に骨折された方がいる場合、喫煙・多量の飲酒、運動不足や日光に当たる機会の少ない生活、カルシウム・ビタミンDの不足などが関係します。関節リウマチなどの病気や、ステロイド薬を長期間使用している場合にも起こりやすくなります。思い当たる点がある方は、症状がなくても一度ご相談ください。
04診断方法
当院ではDXA(デキサ)による骨密度測定を院内で行い、結果をもとに治療方針をご相談します。エックス線を使って骨の量を測る検査で、短時間で終わり、痛みはありません。
あわせて、背骨の変形や圧迫骨折の有無をレントゲンで確認します。問診では、骨折の既往、ご家族の骨折歴、服用中のお薬、生活習慣などをうかがいます。骨の状態に影響する病気が隠れていないかを調べるため、血液検査を行うこともあります。治療を始めたあとも、効果を確かめるために定期的に骨密度を測定していきます。
05治療方法
①食事:カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、たんぱく質をバランスよくとることが基本になります。極端な食事制限は骨にとって負担となります。
②運動・転倒予防:歩行をはじめとした、骨に体重のかかる運動が勧められます。あわせて、足腰の筋力やバランスを保つことが転倒の予防につながります。室内の段差や滑りやすい床、足元の照明など、住まいの環境を見直すことも大切です。
③薬物療法:骨密度や骨折の有無、年齢、ほかの病気の状況をふまえて検討します。骨が壊れるのを抑えるお薬、骨をつくるはたらきを助けるお薬などがあり、飲み薬と注射のいずれも用いられます。どのお薬が適しているかは患者さまによって異なりますので、診察のうえでご相談します。お薬は続けることで意味を持つため、通院の負担や副作用についても、あらかじめご説明します。
④骨折が起きている場合:背骨の圧迫骨折では、安静・コルセット・痛みの治療を行いながら経過をみます。手術が必要と考えられる場合や、太ももの付け根の骨折など入院が必要な場合は、連携する医療機関へご紹介します。
ご相談ください
「背中や腰が痛む」「身長が縮んだ気がする」「背中が丸くなってきた」「軽く転んだだけで骨折した」といった方、ご家族に骨折された方がいる方は、当院でご相談ください。骨密度検査(DXA)を院内で行い、結果をもとに今後の方針をご提案します。
めまい・もの忘れ・手足のしびれなどで通院中の方も、転倒が心配な場合は診察の際にお声がけください。
※ このページの内容は一般的な情報提供を目的としています。診断・治療方針については、必ず担当医師にご相談ください。