小樽市の脳神経外科|医療法人小樽セントラルクリニック

北海道小樽市

0134-25-8000

ご予約・お問い合わせはお電話で

頭痛で頭に手を当てて困った表情を見せる中年女性
Photo by Karolina Grabowska on Pexels

こんな頭痛は要注意 受診をおすすめするサイン

  • #頭痛
  • #くも膜下出血
  • #red flags
  • #受診の目安
  • #脳神経外科

はじめに

頭痛に悩まされている方は、決して少なくありません。 日本では、片頭痛をもつ方が成人の約8.4%にのぼると報告されています。 ただ、ほとんどの頭痛は命に関わるものではありません。 それでも、ごく一部に「病気のサインの頭痛」が隠れている場合があります。 迷ったときの目安を、一緒に確認していきましょう。

この記事でわかること

  • ほとんどの頭痛は心配いらない理由
  • 受診をおすすめする危険な頭痛のサイン
  • 当院でできる検査と、迷ったときの相談の流れ

ほとんどの頭痛は心配いりません

頭痛は大きく二つに分けられます。 一次性頭痛(病気が背景にない頭痛)と、二次性頭痛(別の病気が原因の頭痛)です。

一次性頭痛には、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などがあります。 これらはつらい症状ですが、命に関わるものではないとされています(日本頭痛学会, 2021)。

  • 緊張型頭痛: 後頭部から首にかけて締めつけられるような痛み
  • 片頭痛: ズキンズキンと脈打つ痛みで、光や音がつらく感じる
  • 群発頭痛: 片側の目の奥に激しい痛みが出る

これらの頭痛は、生活習慣の見直しや適切な治療で和らぐことが多いと報告されています。 ですから、繰り返す頭痛のすべてが危険というわけではありません。

でも、こんな頭痛は要注意

国際的に「SNNOOP10」(スヌープテン)と呼ばれる、危険な頭痛のチェックリストがあります(Do et al., 2019)。 日本のガイドラインでも同様の警告徴候が挙げられています。 分かりやすくまとめると、次のようなサインです。

1. 突然始まる激しい頭痛(雷鳴頭痛)

「バットで殴られたような」「これまでで一番ひどい」と感じる頭痛です。 1分以内に痛みのピークに達するものは、雷鳴頭痛(突然始まる激しい頭痛)と呼ばれます。 くも膜下出血(脳の表面の血管が破れる病気)の可能性があり、すぐに救急受診が必要です。

2. 50歳を過ぎてから初めて経験する頭痛

それまで頭痛持ちでなかった方が、中高年になって新しく頭痛を感じる場合は注意が必要です。 脳腫瘍や巨細胞性動脈炎(こめかみの血管の炎症)など、二次性頭痛の頻度が高まると報告されています。

3. だんだん強く・頻繁になる頭痛

数週間〜数ヵ月のうちに、頭痛の回数や強さが増していく場合も要注意です。 頭の中で何かが進行している可能性があります。

4. 頭痛と一緒に出る神経症状

次の症状がある場合、脳卒中や脳腫瘍が疑われます。

  • 手足の麻痺やしびれ
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 複視(ものが二重に見える)
  • ふらついて真っ直ぐ歩けない
  • 意識がもうろうとする

5. 発熱と首のこわばりを伴う頭痛

発熱に加えて、項部硬直(首が硬くなって前に曲げられない状態)がある場合は注意が必要です。 髄膜炎や脳炎の可能性があり、早めの受診が勧められます。

6. 朝方に強く、嘔吐を伴う頭痛

朝起きたときに頭痛がひどく、吐き気や嘔吐を伴う場合は、頭蓋内圧亢進(頭の中の圧力が高まった状態)が疑われます。 脳腫瘍や水頭症などが背景にある場合があります。

7. 頭をぶつけた後の頭痛

転倒や打撲のあと、数週間〜数ヵ月たってから頭痛やもの忘れが出ることがあります。 高齢の方では、慢性硬膜下血腫(頭の中にゆっくり血がたまる病気)が起きやすいと報告されています。 血液をさらさらにする薬を飲んでいる方は、特に注意が必要です。

8. 妊娠中・出産後の新しい頭痛

妊娠中や産後は、血圧の変動や血管の病気が起こりやすい時期です。 これまでと違う頭痛が出た場合は、早めにかかりつけ医にご相談ください。

9. がんの治療中、免疫が下がっている方の新しい頭痛

がんの治療中の方や、免疫を抑える薬を使っている方では、転移や感染による頭痛の可能性があります。 新しい頭痛が出たときは、放置せずご相談ください。

迷ったら受診を

「これは危険な頭痛かな」と感じたら、ためらわずに受診をご検討ください。 特に1番の雷鳴頭痛と4番の神経症状を伴う頭痛は、ためらわず医療機関を受診してください。

医療機関では、まず丁寧な問診と神経学的診察(手足の動き・感覚・反射などの確認)が行われます。 必要に応じて、頭部CT検査(X線を使った画像検査)や頭部MRI検査(強い磁石を使った画像検査)が検討されます。 血液検査で炎症や貧血を調べる場合もあります。

「大げさかな」と思っても、危険な頭痛は早期発見が何より大切です。 受診して何もなければ、それが一番の安心につながります。

当院でのご相談について

診察室で医師に相談する患者の様子

当院では、脳神経外科の視点から、頭痛の問診と神経学的診察を行っています。 必要に応じて頭部MRIやCTでの精査もご相談いただけます。 「いつもの頭痛と少し違う」と感じたときは、お気軽にご相談ください。

まとめ

頭痛のほとんどは心配のないものですが、ごく一部に病気が隠れる場合があります。 突然の激しい痛み、神経症状を伴う頭痛、いつもと違う頭痛は、早めの受診が安心への近道です。 気になるサインがあれば、ひとりで抱え込まずご相談ください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療については医師の診察をお受けください。